自然探検学習 森 の 探 検


井堰川探検

勅使池探検

秋葉社のもりの樹木


アベマキから芽が出た
秋葉神社のもり
  沓掛小学校4年 総合的な学習の時間
実施日:202024日(火) 場所:沓掛町秋葉神社  参加者:4年生2クラス77名 教師3名 保護者5名 スタッフ8
樹木の様々な特徴を観察し樹木に関心を持ち、森の役目にきづくことなどを目的として実施しました

展開
・探す範囲、集合の時間と場所、注意点と内容の説明。
・グループに1部ずつ探す木の資料を渡す。
・ あらかじめ12本の代表的な鎮守の森の樹木を選木しておく。
・グループ担当スタッフと児童は名札のついている木を探し、資料の写真の中から同じ木を探し、名前を記録する樹皮に触ったり、木の葉やどんぐりなど探す。
・時間があれば、グループで決めた樹木のスケッチや特徴、気づいたことを記録する。
・時間になったら先生が笛を吹く。笛が鳴ったら集合場所へ集まる。

振り返り
学校へ戻り、答え合わせをした。
クラスの代表者が森の探検で気づいたことなど発表。
まとめ 
パワーポイント使用(NPOスタッフ)

・常緑樹と落葉樹の役割や選木した樹木の特徴などを話した。

コナラとアべマキの違いは? 森の中は気持ちいいね! なんだろう?
 沓掛小学校4年 総合的な学習の時間
実施日:201921日(金) 場所:沓掛町秋葉神社  参加者:4年生2クラス64名 教師4名 保護者2名 スタッフ7

恒例となっている沓掛小学校4年生の総合学習「森の探検」が21日に実施され、NPO法人環境研究所豊明から7名がスタッフとして協力しました。

◆子どもたちを取り巻く環境

近年、子どもたちを取り巻く環境は、都市化、核家族化、高度情報化、グローバル化などと大きく変化しています。課題は「自然体験活動の少なさ」や「家庭内のコミュニケーション不足」、「人間関係の希薄化」などいろいろありますが、私たちのように地域の大人が関わることも大きな意義があります。

「森の探検」は、自然体験学習です。目的は自然に関心を持ち、森の木の名前や特徴を知り、親しみ、自然の多様性に気づき、自然環境を大切にする心を育むことです。

◆五感を使って探検  12本の木を探す

当日は、日本列島に寒気が襲来し気温が今冬最低で身を刺すように寒い日でしたが、児童の元気なあいさつの後、探検をする「秋葉神社の森」へ移動しました。

現地に到着後、探検の実施方法や注意事項(①グループで行動、②走らない、③木の枝を折らない)について説明した後、1クラス4グループに分かれて森の中へ。

事前にスタッフが12本の特徴的な木を選んであらかじめ番号札を付けておき、その木を探して歩きます。

グループで森の中を行ったり、来たり。見つけるとうれしそうでしたが、真剣に触って樹皮の形状や色を観察。また、葉が付いているか、落ちているかなど木の特徴を熱心に調べ、グループに配られた資料を参考に木の名前を確認して、記録用紙に記入しました。予定していた時間を残して12本を探し終えたグループ、また時間いっぱいを活用して終えたグループそれぞれでしたが、最終時間までには全員が好きな木を選んでそれぞれスケッチしました。また気づいたことも話し合って記録していました。

◆まとめの授業

「森の探検」を終えて学校に戻り、スタッフがパワーポイントを使用しまとめの授業をしました。

広葉樹(コナラ、アベマキなど)と針葉樹(マツ、ヒノキ、スギなど)、落葉樹と常緑樹などの違いやちょっと難しいけど生物多様性の保全や地球温暖化に関係する二酸化炭素の吸収源としての森の機能なども学習しました。

児童からは「森を大切に育てていかなければ…」との発言や「落ち葉の上を歩くとふわふわして気持ちよかった」、「森の中は空気がきれいな気がした」など森の重要性に気が付いてくれたようでした。児童たちの感性の豊かさに感心しながら、体験学習の目的や意義が理解されたのではないかと思いました。

◆森の荒廃

世界の森、日本の森は危機的な状況にあります。秋葉神社の森も枯木・倒木が目立ち、さらに竹の侵入が激しく(下記写真)荒廃が進んでいます。加えて地面には陽が当たらず、次世代の若木が育っていないのが気になりました。身近な自然は人間が管理・保全していかなければ、やがて消失してしまうかもしれません。
秋葉神社の森の保全は地域に任されているでしょうが、地域の宝として管理をお願いしたいと思います。

◆癒し効果

森の樹木は人間の心身を心地よく癒してくれます。沓掛小学校の児童たちは近くにある森で精神を落ち着かせたり、生きものや植物との出会いを楽しめます。

自然体験学習は児童たちが生き生きとして、教室では味わえない有意義な時間を過ごしました。                     

森の探検 ネイチャーゲーム  一之御前の森  2016年1月

事前に、選んだ10本の樹を探して歩くとネイチャーゲームをしました。

色々な注意事項を聞いた後、児童たちは1時間の制限時間で早速森の中へ入って行きました。すぐ見つかった樹、中々見つからない樹、子どもたちは森の中を行ったり来たりしていました。中には、キノコを採ってきて食べられるかどうか聞いてくる子、猛禽類が捕獲した鳩の残骸を見つけた子、蟻の巣やムカデを見つけた子等々森の探検を楽しんでいました。

まとめの時間では、答え合わせと森の中で感じた事をまとめ、6つの班のリーダに発表してもらいました。10本全部見つけることが出来なかった班もありましたが、ほとんどの班は全部見つけていました。ただ、カードの樹と樹の名前が全部正解だった班は少なかったようです。
最後に学校に帰り、総まとめをしました。樹の種類、葉っぱの形、多様な生きものの命を育む森の役割などの話をして終了しました。


一乃御前の森


ご神木のクスノキ

鎮守の森 社寺林

鎮守の森というのは、かつては神社を囲むようにして、必ず存在した森林のことで杜の字をあてることも多い。「神社」と書いて「もり」と読ませている例もあり古神道から神社神道が派生したことがうかがえる。 また、「社叢」(しゃそう)と称されることも多い。
神社を遠景から見ると、たいていはこんもりとした森があり、その一端に鳥居がある。鳥居から森林の内部に向けて参道があり、その行き当たりに境内や本殿があり、その背後には森林の中央部が位置するようになっていて、森の深い方に向かって礼拝をする形になっている。このことからも「社(やしろ)」が先に在ったのではなく、信仰された森に社が建てられたことが良くわかる。また海岸近くに魚つき林という、古くから保護された森林がある場合、そこに神社が設けられている例が多い。

現在の、神社神道(じんじゃしんとう)の神体(しんたい)は本殿や拝殿などの、注連縄の張られた「社」(やしろ)であり、それを囲むものが鎮守の森であると理解されているが、本来の神道の源流である古神道(こしんとう)には、神籬(ひもろぎ)・磐座(いわくら)信仰があり、森林や森林に覆われた土地、山岳(霊峰富士など)・巨石や海や河川(岩礁や滝など特徴的な場所)など自然そのものが信仰の対象になっている。

神社神道の神社も、もともとはこのような神域(しんいき)や、常世(とこよ)と現世(うつしよ)の端境と考えられた、神籬や磐座のある場所に建立されたものがほとんどで、境内に神体としての神木や霊石なども見ることができる。そして古神道そのままに、奈良県の三輪山を信仰する大神神社のように山そのものが御神体、神霊の依り代とされる神社は今日でも各地に見られ、なかには本殿や拝殿さえ存在しない神社もあり、森林やその丘を神体としているものなどがあり、日本の自然崇拝・精霊崇拝でもある古神道を今に伝えている。

人工的に作られた例

これらと逆に、神社のために鎮守の森が作られた例もある。特に有名なのが明治神宮である。台湾などから持ち込まれた樹種もあるが、基本方針として本来その地にあるべき植生(潜在自然植生)に配慮し、将来的には更新によって、自然な鎮守の森らしくなるよう計画されたものである。なお、春日山は、世界遺産に登録される際、この点が考慮されて自然遺産ではなく、文化遺産とされた。

植生

鎮守の森は、古くからそのような姿で保存されてきたと考えられている。したがって、その森林植生は、その地域の本来の植生、いわゆる原植生を残していると考えられる。周辺の自然が破壊されていることが多い現在では、鎮守の森が、かつてのその地域の自然を知るための数少ない手掛かりとなっていることも多い。そのような意味から、日本の森林生態学では鎮守の森は重視され、神社林、あるいは社寺林(しゃじりん)と呼ばれ、よく調査の対象とされる。その過程で貴重さが確かめられ、天然記念物等の形で保護を受ける例も多い。そのような意味では、沖縄に於ける御嶽に付随する森林も同様なものである。
ただし、完全に昔の植生を残しているとは考えない方がよい。周辺が開発され、鎮守の森だけが孤立して残れば、もともとは広く連続していた植生が小さく切り取られたことになる。その結果、面積が小さくなるから、それによって個体群を維持できない種も出てくることは大いにあり得る。地形的に渓流沿いなどは含まれないこともあり、古来には存在した群落からは失われる部分も多い。また、それに伴う乾燥化等も生じる。それによって変化する部分もあり、新たに侵入する種もある。たとえば神社によく見られるクスノキは、本来は日本の中南部の森林にあったものではないと考えられている。また、ケヤキやムクノキなどの落葉樹も、本州中部の平地以南では、極相林にはあまり出現しないはずのものである。

さらに、こうした分断化された植生では、そこを生活場所とする動物の行動圏が個体群を維持するのに十分なだけ確保できないことが多く、植物群落以上に動物群集の劣化は進んでいると考えられる。植物は花粉媒介、種子散布などに特定の動物を必要とするものが多いため、こうした動物群集の劣化はさまざまな形で植生そのものの変質にかかわっているとも言える。

また、直接的な人間の手による撹乱も行われる。境内には野生でない植物の植栽が行われることがよくある。また、森林内で木が倒れた場合に、それによって生じた隙間(生態学用語で言うギャップ)を、スギやヒノキなどを植え込むことで埋められることもよくある。近世の段階で、境内における林野資源の利用が進んでいたという報告もある。近年では、森林の下刈りや落ち葉掻きを行う場所もあるが、このような手入れは薪炭林や人工林ならいざ知らず、自然の森林でこれを行えば荒廃を進行させるものである。あるいは周囲から削られたり、道路の拡張になどよって森林の周囲が刈られたりすることがままあり、その場合、マント群落やソデ群落を失った森林は林床の乾燥などを引き起こして荒廃しやすい。また、その部分の修復にコンクリート吹きつけなど、安易で自然回復の見込めない方法を使うことが増えている。それでもなお、いわゆる里山とは異なり、身近な森林でありながらも、人間の利用のために手を入れられる森林とは一線を画する扱いを受け、一定の存在感をもつ森であり続けて来たものである。