体験学習  大豆栽培から豆腐づくりまで 3年生
 

●豊明市沓掛小学校
    

沓掛小学校3年生 総合的な学習の時間

私たちNPO法人環境研究所豊明は、2009年から大豆栽培授業のお手伝いをしています。毎年、育てた大豆は次の4年生にバトンタッチ。1000人以上は大豆栽培を体験したのではないでしょうか。大きな実を実らせてくれているのではと、想像しています。

やり方は、いたってシンプルです。

大豆をポットにまきます。芽が出て、水や肥料を吸い込み、太陽の光を浴びてすくすくと育ちます。花が咲き、受粉すると種ができ、実を大きくしていきます。秋、茎や葉やさやは枯れますが、さやの中で立派な大豆ができています。刈取り、脱穀も自分たちでやります。

一人用のポットは、育てやすいことと「自分の大豆」という意識を持ってほしいから採用しています。その後、畑へ定植するときも、した後も、興味をもって世話をしてほしいと思っています。大切な命を預かっているんだという意識を持ってもらうために…。

大豆の育て方を通じた「命の授業」や「豆腐の作り方」の指導を行っていますが、導入する小学校は、全国で100校ほどに広がったそうです。豊明市では沓掛小学校だけです。貴重な総合的な学習の時間になっています。

毎年、児童たちから感動の手紙が届きます。私たちスタッフも元気をもらっています。大豆の一生と人間の一生もよく似ているなぁとしみじみ思います。収穫した大豆の一部は次年度4年生の教材として保存しておきます。こうして大豆は2009年からずっと、つなげていっています。小さな大豆を通じて、児童たちが「命の大切さ」を理解してくれると、とても嬉しく思います。
夏の登校日は大豆畑の生きもの観察をしています。バッタやカマキリ、カメムシなどたくさんいます。生きものも大切にしています。


生きものを大切にした大豆栽培とは、

  化学農薬を使わない

  生きものの住みかを残す

  人間本位で畑を作らない

農作業は元々は、生きものたちが住んでいた場所に、勝手に人間が土地を耕して追い払おうとしている行為なので、生きものたちのことも考えることが大切です。

自然の生態系にとって、悪い虫たちもいないと、逆に良い虫たちは暮らしていけません。それは食べるものがなくなるからです。当然、それは人間も虫も同じで、生態系全体から考えると悪い虫、良い虫はいないのです。単純に、その背景を知らずに、良い悪いを判断してしまうと誤解が生まれてきてしまうので、注意が必要だと思います。



大豆の種まき

畑へ植え付ける


大豆畑

大豆が実った


大豆畑で生きもの観察会



心動く豊かな学びが地域を担う子どもたちを育てる 豊明市立沓掛小学校 校長 野本佳代

本校では、総合的な学習の時間にNPO法人環境研究所豊明の皆様にご指導をいただいて、3年生は大豆の栽培活動、4年生は沓掛の自然についての探検活動を通して、探究学習を行っています。豊かな自然に囲まれて育った子どもたちですが、実際に自分の目で見たり自分の手で触ったり自分で体験したりして学んだことは、きっとこれからも子どもたちの頭と心に深く刻まれていくと考えています。
3年生は、5月中旬に環境研究所豊明の皆様に教えていただきながら、大豆の種まきをしました。1人ずつポットに土を入れしっかり固めたところに、種を3粒まきます。「しっかり固めると、水が土にしっかり含まれて種がよく発芽をする」と教えていただきました。割り箸に自分のクラスと番号を書いて立て、「自分の大豆」の目印にしました。最後に水をたっぷりかけてやり、毎日水をやりながら大切に育てました。6月初旬には、まいた大豆が芽を出し、本葉も数枚出て苗が大きくなってきました。畑へ苗の植え付けをし、いよいよ本格的な栽培活動になります。今回もNPOの皆様に、植え付けの仕方や気を付けることを教えていただきました。苗には発芽がうまくできなかったものもありましたが、たくさん発芽した児童が、できなかった友達と分け合って、それぞれ自分の苗を1つずつ畑に植え付けることができました。自分の苗には、愛おしいような気持ちが湧いてきます。折れないように人差し指と中指で苗を優しく挟み、ポットを逆さにして畑に掘った穴に入れました。そして根の周りをしっかり土で覆って倒れないように手でぎゅっと押さえてやりました。子葉が枯れていたことを気にしている子がいましたが、「芽が出るときにたくさん働いて、もう役目が終わった葉っぱだから、枯れても大丈夫だよ」と教えてもらい、安心したようでした。植え付けが終わると、自分の苗に「大きくなってね」などと声をかけながら、たっぷり水をかけてやりました。こんな暑いときには葉に水をかけると暑さでしおれてしまうことがあるそうです。「だから水は根元にしっかりたっぷりかけてあげるんだよ」とも教えていただきました。いろいろなことを知り、考え、感じる学習になりました。

4年生は、6月下旬、環境研究所豊明の皆様や保護者の皆様にご協力をいただいて、「井堰川探検」に出かけました。当日不在で私は参加することができず、とても残念に思っていたところ、下校時に子どもたちが校長室をのぞいてうれしい報告をしてくれました。「こんな大きなカメがいたんだよ。アカミミガメ。でも逃がしてあげた」「ザリガニやエビとかもいたよ」「ウナギもいたし、ヘビもいたんだよ」などと、目をきらきら輝かせて探検の様子をうれしそうに話す姿から、心に残る学習になったことが伝わってきました。後日、当日の写真を見せてもらうと、子どもたちの喜ぶ声が聞こえてきそうな瞬間が切り取られていました。友達と協力しながら、ザブザブと井堰川に入る子どもたちは、自ら学びたい思いいっぱいでまさしく「探検」を楽しむ姿でした。護岸工事が進み、自然との共生が危ぶまれているのでは?と心配していましたが、「自分たちが住む沓掛には、こんなすてきな自然がいっぱい残っている」感動を、子どもたちは身をもって実感できたようでした。子どものころの心動く経験は、豊かな学びとなって深く心に刻まれ、これからの学びを深める大切な視点になると考えます。そして、これらの経験が、将来、沓掛の地域や豊明を担う大きな力を子どもたちに育んでいくと考えています。




植物の繊細さを児童と一緒に学ぶ 沓掛小学校3年生担任 河村智里  201710
小学校三年生の児童はNPOの方々の協力を得ながら大豆の栽培と収穫した大豆を使った豆腐作りをしており、大豆の種は去年三年生だった児童が育て収穫したものを使っています。児童は65日に大豆をポットに播種して、発芽後毎日水やりを頑張っています。毎日水をあげなくては枯れてしまうため、一生懸命水をあげていました。619日には畑に定植をし、草ぬきや水やりをしています。8月の出校日、久しぶりに大豆を見てみると小さかった大豆の苗が成長し、自分たちと同じくらいの高さに育ったのを見て驚いていました。一部の大豆には紫色のつぼみがありました。大豆の花は紫色なのだと分かり、児童は嬉しそうにしていました。しかし、葉っぱや茎にはカメムシがたくさんいるため児童の多くは嫌がっていました。農薬を使えばカメムシを追い払うことはできますが、食の安全は不安になるため難しい問題だなと思いました。(下記参照)平日は児童が頑張って水やりをしていますが、休日になると児童の代わりに教師が水やりを行っています。大豆を枯らさないように水やりや草取りに励むとともに植物の繊細さを児童とともに学びました。

児童の喜ぶ姿、見守りたい  沓掛小学校3年1組担任 小祝

学校の畑では、大きく育った大豆が、元気に青々とした葉を広げています。児童はたくさんのカメムシに戸惑いながら、一生懸命に大豆の観察をしています。ここでこれまでの児童の様子と大豆の成長の様子を振り返ってみたいと思います。
児童は大豆が様々な食品に姿をかえることは知っているものの、大豆がどのように育ち、どのように加工されているかはほとんど知らない様子でした。総合的な学習の時間に環境研究所豊明の方々に協力をいただき、大豆の育て方と豆腐の作り方を学習していくことを話すと、とても喜んでいました。
6月10日、配られた先輩からの種をポットに大切に植えました。芽が出ると児童は「先生、大豆の芽が出たよ」と喜んで報告してくれました。芽が出てからは、より一層大切そうに水やりをする児童の姿が見られ、心が温かくなりました。 6月24日には大豆の定植を行いました。ポットの中で育ててきた大豆を畑に植えました。児童は自分が世話をしてきた大豆を畑に植えた後、たっぷりと水をやり、とても満足そうでした。 8月22日の出校日。久しぶりに登校してきた児童は、「大きくなってる!」「花が咲いてる!」と、大豆の変わりように興奮気味でした。 児童の笑顔を見つめながら、これからも児童の喜ぶ姿と大豆の成長を見守っていきたいと思いました


2023年度大豆栽培授業  

種まき 5月19日
前年度の3年生が育て収穫した大豆を大事に保存しておき、次年度の3年生がそれを種として使用する。このつながりも重要視してきた大豆栽培授業。種を引き継いで数年使用してきたが、最近ポット植えをした時、発芽の悪いものが多く収穫も少ないので、種に問題があるのかもしれないと本年は変えてみることにした。それで、アグリ(JA、農家より農作業を委託され実施している会社)にお願いしたところ、子どもたちのためにならと好意で種を提供していただいた。519日、それを使用してポットに種まきをした。あいにくこの日は大雨で軒下を利用しての作業になった。ポットに大豆3粒を三角形になるようにおいて、その上に土をかぶせ、自分の名前を書いた割りばしを立てて、たっぷりと水をやり、無事終了した。

畑へ定植 6月5日
530日、児童の苗が気がかりで学校へ生長の確認に行った。1組と2組の苗の置き場が一方は陽当りがよい場所でもう一方は日陰だったので、根の張りが気になった。定植日が雨のため3日遅れの65日となった。当日、苗を見てびっくり。日陰の苗が細くひょろひょろと伸びすぎていたので、うまく育つか少し心配だが、児童たちはスタッフの説明通り楽しそうに穴を掘り、苗を植えていた。たっぷり水やりしてから、「夏休みに大豆の生長と虫たちの観察をいっしょにしようね」と言って終了した。

ポットへ種まき 芽が出ました

                

刈取り1115
脱穀:11月27日 

今年は種子をアグリより取り寄せ、発芽も良く、8月の観察まで順調に生長していたのだが、畑へ刈取りに行くと枝に葉がたくさん残っていてサヤも多いが、肝心な実はないものばかり。畑で葉を落とし多目的室へ持って行き乾燥させる。かすかな希望を持って脱穀日、名札の竹を使って枝をたたくが実が出てこない、指でサヤにさわり膨らみのあるものから手作業で豆を取り出す宝探しのような脱穀となった。収穫した大豆も虫食いが多くボールに半分ほどで次年度の種子も取れない、今までで最悪の結果となった。それでも子どもたちは楽しみながら作業をやり、きれいに後片付けを済ませて終了。子どもたちは大豆の生長に温度、水、害虫などで収穫に大きな影響が出ることを知るよい機会となった。最後にスタッフが大豆のサヤが膨らまなかった原因について次のように説明した、「①花が咲く時期、89月の気温が異常に高く、乾燥して水分が不足していたのではないか、②同じ作物(大豆)を何年も続けて植えていたので、土中の養分に偏りが出て生育が悪くなった、③カメムシなどが多く発生し、サヤの液汁を吸うためサヤが膨らまなくて豆が育たなかったり、変形したりしたなどが考えられる」。次年度はこれらを参考に土、水やり、畝などを見直したい。(近藤)


     
2022年大豆の刈取りと脱穀

刈取:1115日  参加者:3年生2クラス69名、教員3名、スタッフ8名、脱穀:1125日  参加者:3年生2クラス69名、教員3名、スタッフ8

刈取り
大豆がいっぱい実をつけているといいなと思いながら畑へ行くと児童が整列して待っていた。刈取りのやり方をスタッフが説明をした後、自分の名札のついたところへ移動。枝についている余分な葉を取り除き、枝に大豆のサヤだけがついている状態にする。それを多目的室にみんなで運び、ブルーシートを敷き乾燥させる。

まだ葉は枯れてなくて元気があり、サヤは多いが実が少ないようでちょっと心配。

脱穀

10日後、いよいよ脱穀。ブルーシート上に広げた大豆を一斉に棒でたたいたり、床のシートにたたきつけたりして大賑わいの作業。するとサヤから豆が飛び出しはねる。出ない豆は一つずつ割って取り出した。目の粗い網でごみを取り除き、それから目の細かい網で豆を選別する。はじめての体験にみんな興奮気味。楽しい時間だった。

 収穫した大豆の量は3.2㎏で昨年に比べて不作だった。2017年が最高で10㎏だったが、それから下がり続き不作が続く。連作が原因か、発芽率もよくないので種の大豆に問題があるのか調べて、来年は何か対策を考えなければいけないと思っている。                    

バッタの抜け殻みつけたよ!

大豆の刈取り中、児童がバッタが脱皮し脱ぎ捨てた白い殻を見つけました。大発見!!

セミと違って見つけにくい殻です。バッタは不完全変態です。チョウやカブトムシなどのようにサナギの時代はありません。卵からふ化した幼虫は、脱皮をしながら成虫になります。これは、昆虫などが成長するためには不可欠なのです。バッタの脱皮の回数は種類や生活環境によって異なりますが少なくとも5回くらいはおこなわれます。第1回目は幼虫の段階で土から出てきたときで、脱ぎ捨てた殻は自ら食べてしまうことが多く、ほとんど残ることはありません。

自然は不思議で面白いね\(^o^)/。

大豆の刈取り 脱穀 ふるいにかけて・・・ トノサマバッタ

 ■2022年5月18日ポット種まき 畑定着6月8日
沓掛小学校3年生2クラス63名 教員3名、スタッフ7名

種まき
3
18日(金)、沓掛小学校で3年生の教員と当NPOスタッフが大豆栽培の年間予定について打合せをした。

大豆栽培の実施日が決定し、518日の種まきからスタート。スタッフと児童が一緒に楽しく作業をした。ポットに大豆3粒を三角形になるようにおいて、土を被せ、自分の番号を書いた割りばしを立ててたっぷりと水をやった。スタッフもやり方をよく理解しているので、子どもたちへの指導も要領よく進行し、30分程度で終了した。

畑へ定着
畑の準備が都合で一週間遅れ、68日(水)に定植することになった。種まきから3週間になるのでポットの苗は伸びすぎていないかと気にしながら学校へ。思いに反して発芽不良の苗が多くあり、余分に作っておいた苗を分け合って畑へ植えることにした。苗が1本しかない児童もかなりいた。1本では倒れやすく、今後の生長が少し不安になる。余分に畑へ直播をして不足に対応することにしたが、反省多きスタートとなった。

子どもと虫
種まき用の土をポットに入れる時にヤスデが数匹いたのを見てムカデの子どもがいると大騒ぎ。「これはムカデじゃないよ、ヤスデだよ。ムカデのように毒もないし噛みついたりしないので大丈夫」と手の平にのせて見せたら「ムカデじゃないんだー」と、一件落着。
先生曰く、「虫さんが生きていける土は健康なんだよ」。今度は「先生―、クモがいる―」と気味悪げにしている児童に「あら、クモさんがお友だちになりたいと遊びに来てくれたのよ、よかったね」と先生。それを聞いて安心したのかじっと眺めていた。 苗を植えないで穴を見つめている女子児童、どうしたのか聞いてみるとダンゴムシが穴にいるので出ていくのを待っているのだとか。「大豆を食べられると困るもん」。



ポットに種まき 種まき 畑で植付け方の説明を聞く 植えた後たっぷり水やり



2021年5月20日ポット種まき 畑定着6月3日 大豆畑の観察会(雨天中止)  11月15日刈取り 11月25日脱穀
   
コロナが収まらない中、大豆栽培をやるべきかどうか迷ったが、先生方とNPOスタッフが事前に話合いをして実施することにした。子どもたちに植物の生長、自然、環境などを体験させたいという先生方の熱意にスタッフも快く同意した。大豆の生長や畑にくる虫たちの観察や豆腐づくりなどを経験する「食」について学ぶ体験学習を目的に今年も始まった。昨年度は発芽の時期、鳥被害により、苗づくりを失敗して、畑に直まきで再スタートとなったが、本年度は大豆がどのように発芽するのか、興味をもたせるためポットに播種をした。スタッフより作業説明後、3か所に分かれバケツに用意された腐葉土をポットに入れ、3粒の大豆を三角に置き軽く押さえて、覆土した後たっぷり水やりした。早く終わった子どもたちがバッタを見つけ、勇気を出して恐る恐る捕まえたり、大はしゃぎをしながら終了した。2週間後の63日(木)、10㎝程に成長した苗を持って畑に行き慣れない手つきながら定植し、自分の名札を立て終了。次の日、雨が降りしっかり根付いた。820日(金)の夏休みの出校日が観察会の予定だったが、あいにく雨となり中止になった。後で畑へ行ってみると青々とした大きな木に生長し、花が咲き始め順調に育っているのを確認。後は11月の収穫日が楽しみだ。(近藤)

    

子どもたちを取り巻く環境は、都市化、自然体験や家庭内でのコミュニケーション不足、地域の人間関係が希薄化しているなど課題がたくさんあります。

子どもたちの「生きる力」を育むためには、自然や社会の現実に触れる実際の体験が必要です。私たちは、2009年から沓掛小学校3年生の総合的な学習の時間に大豆の栽培などの直接体験をとおして、生き物や食べ物を大切にする、また植物を育てることや自然観察など自分で調べる大切さ、楽しさを体験することを目的にした授業のお手伝いをしています。

子どもたちは、大豆栽培を通して科学的なものの見方、 自然を大切にする心、植物を育てる心を身に付けます。昔から大豆は、豆腐や味噌や醤油、納豆など、日本の食文化に欠かせない作物です。貴重なたんぱく源として様々に加工され食されてきました。近年では健康食品として見直され、私たちの暮らしと深く結びついています。

秋には大豆が実ります。収穫・脱穀を体験して自分たちが育てた大豆で豆腐づくりをします。(予定)豊明食生活改善グループ(食改)のみなさんを講師に招いて豆腐づくり体験に挑戦します。そして、豆腐をつくる楽しさや難しさを実感します。自分たちの「食」が色々な人によって支えられていることに気づき、農や食の大切さを知るなど意識の高まりを期待しています。今後の教育において重視されなければならないのは、ヒト・モノや実社会に実際に触れ、かかわり合う「直接体験」ではないでしょうか。

11月15日刈取り 11月25日脱穀
大豆刈取り、9時から畑へ。今年は8月に雨が多く、木ばかり大きくなり花が少ないと心配されたが、昨年より少ないが何とか豆腐づくりができそうかな?まだ木に元気があり葉が多く残っていたが、カメムシなどは昨年より少なかった。 スタッフが刈取った後、児童が自分の大豆の葉を落し、多目的ホールに持って行き、乾燥。10日後に脱穀作業。乾燥した大豆を見て、実があまり付いてなくてびっくり。3か所に敷かれたブルーシートに分かれて、脱穀のやり方の説明後にスタート。日頃やったことのない作業で、手で皮をむき取り出す。棒で叩いて豆が飛び交う。ふるいにかけてゴミを取る。児童たちは生き生きとチームワークよく楽しんで作業。最後に計量、4㎏を収穫した。一部は次の新3年生へ種として引き継がれる。(近藤)

    



  



2020年6月11日種まき 10月6日大豆畑の観察会  11月17日刈取り
   
今年度の大豆栽培は新型コロナウイルスの影響で、例年通り5月のポット播種ができなくて、611日、2クラスが時間をずらして畑への直播きで始まりました。また種子豆が昨年JAで買った豆を収穫したものだったので、一代交配で発芽がうまくいくか不安でしたが、順調に発芽生長し106日の観察日には青々として実がたくさん付き、もうすぐ枝豆として食べられそうな生長ぶりで一安心。豆腐作りは中止になったので、児童たちは枝豆として一部食べたようで、おいしかったと言っていました。

1117日、刈り取り作業は30分ほどで終了し子どもたちが乾燥室へ運びました。
1125日、1330分から脱穀作業がおこなわれ、昨年同等の収穫で胸をなでおろし無事終了。今年は天候にも恵まれ、思い出に残る大豆づくりとなりました。(近藤)

観察日には、カマキリ、バッタの仲間、カメムシの仲間などいろいろな虫を観察しました。

大豆畑 大豆畑観察会 莢から大豆を取り出しています
カマキリ    カメムシの幼虫と親

 


■20189月 大豆は順調に生育

猛暑から気温が下がりしのぎやすくなった820日が沓掛小学校の登校日で、校舎に児童の元気な声が響き渡っていました。登校日の日程に合わせ3年生の総合学習「大豆の生育観察と大豆畑の除草作業」を行いました。中庭に全員が集合し朝のあいさつを交わした後、畑に移動、順調に生育している大豆の状況を見ることが出来、緊張していたみんなの顔が笑顔になりました。そんな折、児童の一人が自分の名札の所に行ったら名札はあるが大豆がないと寂しそうに言ってきました。

(畑へ直まきしたことから野鳥の食害に遭ったのではないかな・・・?)幸いポット苗を植え付けたものが順調に育っていたので観察の教材にしようと話すと心が和らいだようでした。
観察会は畑のあちらこちらで「カメムシ」「カメムシ」と大きな声が飛び交う賑やかなスタートになりました。じっくり観察すると紫色の小さな花が咲いていました。

スタッフから、この花が咲き終わるとサヤができて中の「豆」がだんだんと大きく育つのだよ、と説明を受けている姿も見られました。観察が一段落し、周囲の草取りをすると大豆畑がきれいになりました。

蒸し暑い時間帯でもあり、観察授業は開始から20分程度で終了しました。畑から教室に戻り児童全員で観察した状況など情報交換をしたそうです。今後の予定は収獲1120日、脱穀が1128日です。(熊谷)
    
 



大豆を通して「いのちのつながり」を考える  2009年~現在

大豆の栽培から豆腐作りをして試食するまでの体験総合学習授業は2009年から始まる。その豆腐作り授業を、クラス毎3回に分けて、それぞれ行った。
調理前の机の上には、前日から水に浸した大豆と収穫して莢からとりだしたままの丸い大豆が比較してもらおうと置いてある。なぜ「いのちのつながり」なのか、授業に先立ち、次のような話をした。
「この大豆は今の4年生が皆さんと同じように、昨年、栽培してとれた大豆だよ。その大豆を種にして皆さんは、種まきして大豆を育てました。そしてこの大豆で豆腐を作ります。そして、新3年生になる後輩に皆さんが育てて収穫した大豆を種として引継ぐことができました。」「大豆のいのちがつながっているのだね。」「もしおいしいからといって全部食べてしまったり、あるいはまずいからといって全部捨ててしまったりしたら、この大切な大豆という食べ物はなくなってしまう、すなわちいのちのつながりが途切れてしまいます。」これからも大豆を通して命のつながりや私たちは色々な命をいただいて生きているのだということを伝えて行きたいと思っている。



興味津々の豆腐作り

児童たちは、日頃の教室の授業と違って体験授業としてやる気まんまん、説明を聞く姿にも目を輝かす様子がうかがえた。
ところで、調理の様子はというと、調理台六つを使い、各調理台に5人の児童とご指導くださる食改さん(豊明食生活改善推進員グループ)や応援の人が2人つく。3年目ともなると、こちらは多少余裕はあったが、児童たちは初めての体験。大豆をつぶし呉汁をつくるミキサーの音にリズムをとって応えたり、時間を計るストップウォッチをあわせるのに「せいの~」とかけ声を掛け合ったり、搾り出す豆乳づくりでは、熱いのもものともせずしっかり押さえつけて、棒をまわすなど皆で力をあわせた。でき上がった豆腐はやや固まりの悪いのも見受けられたが、皆パクパク。聞くと「おいしい」との声が返る。なかには、食べられなくて涙が出てきそうな子もいたとか。

豆腐づくりで一緒にできるオカラ。これを使って作ったモチモチ団子は、食べ終えてタレのついた皿までなめてしまった子も出るほど。教頭先生の話ではないが、児童たちはよそゆきのきどった顔などしていられないようだ。そんな様子にも、まあ良かったかなと思う次第である。
最後に一言、「人間は動植物である食物(みんな生きもの)を食べないと生きていけない。それだけに無駄に捨てることなく、感謝の気持ちが芽生え、これからも健やかに!と願って止まない」と、1年近くに亘っての最後の授業で思う次第である。児童たちの笑顔には、やはりやりがいがある。

  豆腐作り
 
 
ダイズ  豆腐づくり  裏ごし  豆腐のできあがり